小さなあたまで大さわぎ

不安障害(不安神経症)パニック障害とうつの記録。

先生が怒った。

こんにちは、ひかりです。

大きなパニック発作が起きてから、心療内科で診察を受けるようになって、二ヶ月くらい経った。

先生は静かに話す穏やかなタイプで、沈着冷静、喜怒哀楽なしという感じがしていた。もうこの先生についていこう、この先生でいいや(ほかには診てもらったことがないけれど、ドクターショッピングをする気力がないというのと、この先生でオッケーという納得感があった。第一印象のときに決定)と思っていた。

ある日の診察で、

「では、最近の毎日をどんな感じで過ごしているか、朝から順番に話してみてもらえますか」と言われた。

「 10時から11時くらいにやっと起きて、パジャマから服に着替えて顔を洗って・・・」

「なんでパジャマから服に着替えるんですか!!!」

「・・・」

「なんでパジャマのままで寝ていないのですか!!!」

「・・・」

先生が怒った

 

静かな大きな声は怖い。パニック発作は、起きなかった。冷や汗が出た。固まった。

「なんとなくです・・・決まってるので・・・」

「決まってません。具合が悪いのだから、パジャマのままでいいのですよね。一日中寝ているのですよ」

「それから?」

「顔を洗って歯を磨いて、バナナを食べて歯を磨いて寝ます」

「もっと休むことを真剣に考えた方が良いですね。バナナを食べてから歯を磨くのだけでいいんじゃないでしょうか。いまはとにかく具合が悪いのですし」

「はい」(細かい・・・)

「それから?」

「テレビで天気予報とかニュースをやっていたらそのくらいはちょっとだけ見たりします」

「外へは出かけないのだから、天気予報は見なくて良いですよね。いまはニュースも見ないでいいじゃんないでしょうか」

「・・・。気が紛れないのでつらいです」

「休むのがまずできないとこの先へ続いていかないので、ぜひ休むことをマスターしてください」

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この間、先生の言葉のはしはしに怒っている感じが現れてぶら下がっていた。

(この先生は怒る。この先生は細かい。この先生は怖い)

でも、それは、みなわたしのことを(たぶん)慮ってくだっているための叱咤だと。

「あとほかになにかありますか?」

「あのう、わたしは治りますか?どういうふうにしたらいいんでしょうか?」

 「悩み方が足りない!!!」

 「・・・」

ついに禅問答のようになった。

「あるがまま」がわからない

わたしはどのように悩んだら良いかとか、あまりよけいに突っ込んで聞いたりすると墓穴を掘りそうな気がしたので、そのまま診察室を後にした。

「もうあんたは診たくない」

そう言われたら困る。

 

あの当時、わたしは森田療法のスローガンである「あるがまま」という言葉についてもまったく意味がわからなかった。

いまでこそ、マインドフルネスとか言われるようになったりしているが、「そのまま」とか「いま、ここ」とか「一瞬一瞬」とか聞いたことも見たこともない時代だ。

ほんとうは、「あるがまま」というのは、非常に難しい状態だと、いまなら思う。ちょっとなにかで読んだり、思考したり、思いを巡らしたり、実践してみた程度ではとうていわからない、入り口にも立てない境地だと思う。

ただ、どこまであるがままでいられるかというレベルは存在すると思う。

ま、いいか、このままで、とか、なるようになる、くらいのレベルなのが一般の健康な心持ちかもしれない。それができないのだから、大変なこだわりの堅苦しい心持ちだ。

 といったような漠然とだけれど、わたしはどうも苦しんでいる原因、症状の原因はこの、まさしく自分の心持ち、心の持ち方、考え方にあるのではなかろうか、だったら、それをリセットするためにも、自分で薬にあまり頼らない選択をした以上、自分でなんとかしようとするためにも、先生の言うように、まずは休んでこの疲れや緊張を少しずつほぐすことが先決である。

と素直に考えていくこと、が、悩むことの意味だったのだと思う。

自分流にしか考えられない

が、わたしは、方向性を自分の考えに固執するままにかたくなに「自分のやりかた」で直そうとしていたのだった。

 もう少しだけつっこんで考えてみてみると、具合の悪いそのままに、なにも計らわないで、逆らわないで、具合の悪い中にどっぷりと浸かり、その具合の悪いままにしていなさい、というようなことだろうと思う。

が、

それは、人情的に言ってもこの時期には難しい。

 わたしの頭は混乱して、びっくりしてさらにおびえてしまった。

思考停止に陥った。

 

追記:この静かにずっと休んで(寝ていて)くださいというのは、森田療法の「絶対臥褥」とは違うものだと思います。

絶対臥褥については、こちらが詳しいです。

www.mental-health.org