小さなあたまで大さわぎ

不安障害(不安神経症)パニック障害とうつの記録。

神経質のための本、神経症のための本、森田療法の本

こんにちは、ひかりです。

 

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森田療法という言葉が、このブログではあちこちに出てきます。

わたしは、パニック発作がだんだんひどくなって、ついに大発作で倒れて闘病生活を送ることになり、長い期間かかって良くなっていったのですが、ひどくなるときにも長い時間がかかっています。

振り返ってみて初めて気づいたことでした。

もっと早めになにか対処していたらと思ったりしました。

じわじわとひどくなっていったので、その間、精神的な問題かもしれないことも含めて自分なりに本を読んだりして勉強していました。

これ以上へんな生活にしたくないという危機感があったと思います。必死でした。治したかったのです(これがまたあまりいいことじゃなかったかもしれないですが)。

大きく具合を崩してしまうまでに、少し森田療法のことを学んでいました。

わたしには森田療法は、自然でなんだか精神修養のようで合っているかもしれない、と思いました。

そういう時期も含めて、森田療法の本について書いてみます。

 

 森田療法の本は、読み返すことに意味がある(ような気がする)

 いきなりストレートな本格的な本ですが、とても良質で買って損はない大変わかりやすい専門書です。高良先生はバリバリの森田療法家で非常に優れた先生でした(故人)。

高良先生は、たくさんの著書があり、著作の一覧がwikipediaにありましたので載せておきます。

高良武久 - Wikipedia

 

もう一冊ぜひという本を。

どう生きるか―神経質を活かす秘訣 (森田療法シリーズ)

 この本も素晴らしいです。文章が誠意にあふれていて、まじめなお人柄が出ていると思います。神経質な性格の人がどのように人生に向かっていくといいのかなどの人生指南書としてもおすすめだと思います。

 

 

神経質礼賛:南條幸弘 Amazonで見る

神経質がどういうもので、どういうふうになると病気になってしまい(日常生活が難しくなってくる)、どういうふうに考えるとそれが理解できて、どういうふうに日常で取り組んでいくと病気が治り、どういうふうに生きていくとむしろ神経質が人生でプラスに働いてうまく機能していくか、ということがとてもわかりやすく平易な文章で書かれていると思います。

神経質で困っている人や(かつてのわたし)神経質が度を超している(ような気がする)人や神経質で困っている人を家族や親しい人に持っていて、なんとか一緒にうまくやっていこうとしている優しい人に。

 

 不安障害や神経症や強迫性障害など、森田療法の範疇に入る神経症・ノイローゼを網羅して詳しく解説した本。オビの誰もが実践できるメンタル・ヘルスのヒント!と言う文章は謙遜しすぎ。ヒントどころではなく、総論としてすべてもれなく書かれていると思います。

教科書のような、新書にしておくにはもったいないお得な本。

読みやすく個別の事例も豊富です。よくまとまっていると思いました。

ときどき読み返して頭と心を再フォーマットします。

 

建設的に生きる―「森田と内観の展開」

建設的に生きる―「森田と内観の展開」

  • 作者:デイヴィッド・K. レイノルズ
  • 出版社:創元社
  • 発売日: 1999-04

 レイノルズの本を二冊。
この人はもういま新しい本は出されていないか、日本語になっていないかで、昔の本しかありませんが流行ものではないので。

 ディヴィット・K・レイノルズ:

1940年生まれ。文化人類学者。1965年から森田療法の実地調査研究を行った。その後、南カルフォルニア大学医学部において、森田療法の講座を担当。ヒューストン大学准教授を経て、ロサンゼルスに東道研究所を設立。森田療法と内観療法を取り入れた新しい教育法「建設的な生き方(Constructive Living)」を創案、アメリカ・日本で指導、講演活動をするかたわら、指導者を育成。1992年第一回高良賞、1997年森田正馬賞を森田療法学会にて受賞。

という森田療法をアメリカに輸出して、紹介した本が日本語に訳されて逆輸入されたというめずらしい経過の(人と)本です。

これが、おもしろいです。なにってはっきり言えないのですが、森田療法がアメリカナイズされたというか、行動的な方へシフトされて、とにかく動いていかなければ悩んでいても進まないというのと、一方で禅のような内観法を取り入れて、融和したような、不思議とポジティブなできあがりになっていて、これはこれで新森田療法、明るい森田療法のような感じで。

レイノルズの手法は、認知行動療法に近いものだと思うのですが、日本の(しか知らないが)認知行動療法よりも難しい(奥が深い)と感じました。それは、内観法に基づいているからで、より内省性を求められるような気がします。

だから、逆に言えば、神経質の人にはもってこいの方法で、他のタイプの人にはなかなかやろうと思ってもできない奥義とも言えるかも。これが合っている!と直感した人は、ある意味で自信を持っていいのではないかと。そういう方面に人にはない素質があるかもしれない。

ただ、ほんとうにひどくて身動きが取れないような状態のときにはおすすめしません。ちょっとそろそろ動ける範囲で動きたいかなと思ったときがタイミングかもしれないです。

もしくは、そうなりたいなあと思ったときに、背中を押してくれる本だと思います。

あとの二冊も同じです。それぞれに段階があるので、無理なく進められます。

内観法などに抵抗があったり、カウンセリングのようなことや、自分を振り返るのが厳しい場合(PTSD)などには向かないと思います。だれかに寄り添ってもらって読んでみるのは向いているか向いていないかの判断材料になるのでいいかもしれないですが。

 

行動的な生き方―森田と内観に学ぶ

行動的な生き方―森田と内観に学ぶ

  • 作者:D.K. レイノルズ
  • 出版社:創元社
  • 発売日: 1989-12

 

行動が人生を動かす―感情の上に人生は築けない

行動が人生を動かす―感情の上に人生は築けない

  • 作者:デヴィッド・K. レイノルズ
  • 出版社:朱鷺書房
  • 発売日: 2004-12

 カジュアルなポジティブなストレート、明快。これが森田療法だ!とは思えないけれど、こうしたアプローチがうまくいく場合も確かにあると思いました。より上をめざす神経症に、てヘンな表現かもしれませんが。

森田療法以外にもアプローチはある

 この本は、だいぶよくなってから読みました。自分の状態がどんなだったか、人からみたらどういう風に見える(た)のか、異常というのはどの辺のどこらまでなのか、確認したり、振り返ったりするのに役に立ちました。

というか、とてもわかりやすくて良かったのです。もっと表面をなめたような通り一遍の説明書を思って購入しましたが、きちんとていねいに説明されていて、これで一冊のカウンセリング本の体裁になっていると感じました。

なにより、著者がこの本をきっかけに何冊か読むようになったのですが、優しく患者に寄り添っている姿勢が文章に現れていて、読んでいてとても優しい気持ちになれました。

森田療法としてではなくて、一般的にどうしたらいいか、という総合的なアプローチなので、誰にでも読みやすい、取っつきやすい本だと思います。